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2008/12/04 (Thu) 近況です


おひさしぶりです。
(ここを……
 読んでくださる方が……
 いるのだろうか……)


ひさしぶりなので、近況を書きます。


家族がふたり亡くなり
よく「こころにぽっかりあながあく」と言いますが
そういうのとは少しちがう、
いうなれば、水にひたされた苔の上をはだしで常に歩いているような日々でした。
そんな暮らしの中で
いつのまにか最低限のこと以外のたくさんのものたちから遠ざかってしまい
気づけばうたもそのうちのひとつ
はるか向こうの水平線近くに見えるちいさな島のような存在になってしまっていることに気づきました。
うたをつくるというところはおろか
うたに対して学んだり、読んだり、ふれたりすることさえ
まったくない毎日です。


最近、うたのおともだちととても久しぶりに会って、たのしくおはなしする機会があったのですが、
短歌のこと、やっぱりすきだなあ
と思いました。

またうたをつくりたいなあ
いつかつくれたらいいな
と思っています。


わたしの足の裏にはこれから先なにがあっても
幻肢痛のように、ことあるごとにリアルに
ひたひたの苔の感触がよみがえってくるでしょうから。

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2007/10/22 (Mon) 完走報告(橘 こよみ)

100首完走いたしました。
ありがとうございました。


今年の題詠ではふたつの縛りを自分に課しました
ひとつは、今年のお題と「題詠マラソン2004」のお題を同時によみこむこと
もうひとつは『輪廻転生』というテーマです
高校生の、恋をしている男の子(とときどきその相手)の現在の思いを軸に
来し方行く末をひいたところから見ている彼らの視点とオーバーラップさせて描くように心がけました
もちろんわたしはといえば今31歳なので、自分のこれからのことはよくわからないけれど
それでもなんとなく、これからのことがわかるような気もします
なぞったことがあるような気がします
気がするだけですが
そういう、少し「浮いた」ところから今年は詠んでみました


とはいえなんだかとても欲張った、というのが率直な感想です
昨年に引き続き、主催の五十嵐さんをはじめ、ところどころで励ましをくださった方々、読んでくださった方々、たくさんの方にお世話になりました
重ねてありがとうございました


最後に
これまで習作のような気持ちで過去の題詠マラソンのお題を拝借してきましたが
初年度のものについては敬意を払うべくノータッチの予定です
五十嵐さん、これまで快く過去のお題の使用許可をくださったこと、ありがとうございました


   *   *   *


2007年のお題100首のまとめです。
題詠マラソン2004のお題も加えました。


   *   *   *


001:始+空
体育館倉庫で眠る 始まった人たちが見るのは空だから

002:晴+安心
「晴れた日に『いい天気』っていわないで。かんたんに安心しちゃだめだ」

003:屋根+運
運命の輪の逆位置を出した日に板屋根に咲く花を見つけた

004:限+ぬくもり
無限大(∞)みたいなかたち ぼくたちの寄り道に広がるぬくもりは

005:しあわせ+名前
かつて持った名前を捨ててぼくが踏む落ち葉はしあわせになっていく

006:使+土
使い捨てカメラで撮った ぴかぴかと木の実が土へ還るところを

007:スプーン+数学
スプーンに逆さに映る数学者だった記憶を埋めたじいちゃん

008:種+姫
カーテンをめくって、おやゆび姫の咲く種をみつけて、そして、そのまま

009:週末+圏外
週末は圏外島(けんがいじま)で読んでゐる 弐百五拾萬乙女の聖書

010:握+チーズ
永久(とこしえ)のピザのチーズが伸びてゆくような握手をしたことがある

011:すきま+犬
さようなら セーラー服のすきまからこぼれ続ける子犬のワルツ

012:赤+裸足
見せ合わない裸足の赤い場所同士つながっているような気がする

013:スポーツ+彩
極彩色のスポーツカーで追いかけるあわいあわいあわいあわい虹を

014:温+オルゴール
寄り道として川土手に腰かける温度差のあるオルゴールたち

015:一緒+蜜柑
ここからは悲しいことがないように氷蜜柑を一緒にたべる

016:吹+乱
あれはねえ、混乱っていう曲だって吹奏楽部の人が言ってた

017:玉ねぎ+免許
玉ねぎが煮込まれる香の路地裏をぼくらは免許を持たずに歩く

018:酸+ロビー
酸化とは燃えることなり制服の去ったロビーに並ぶ赤椅子

019:男+沸
先生の声をかき消し沸く群れにただ男子女子としてぼくらは

020:メトロ+遊
遊園地ゆきのメトロは映し出す 夜光虫たちにふれた夢を

021:競+胃
競争を今日もひとつぶ飲みこんでだんだん蒼いぼくの胃袋

022:記号+上野
逡巡のト音記号が線の上野花をちらすちらす 世界よ

023:誰+望
ハイチュウの銀紙はがしそこねた日五線譜に見た誰かの希望

024:バランス+ミニ
懐かしいバランスだった めいめいがミニーマウスと撮った写真は

025:化+怪談
怪談の生まれる場所で(化学室、音楽室など)輝く結晶

026:地図+芝
先生が芝生に敷いた新聞の隅の地図から這う気圧線

027:給+天国
遠足で天国へ行き先生も生徒も給仕役をしている

028:カーテン+着
着くずした制服のままカーテンに躯をくるむ 抱擁されたし

029:国+太鼓
まぶしくて太鼓の人は困る(このまま全国へ進むんだろうか)

030:いたずら+捨て台詞
いたずらで投げあった捨て台詞 なぜ手の中にまだ残っています

031:雪+肌
さらさらとあおむけになり息や雪や肌が灰色のまま祈った

032:ニュース+薬
薬局のしなびたソファに座禅する時NHKニュース速報

033:太陽+半
半袖のその先の袖がほしいので太陽のまわりをまわります

034:配+ゴンドラ
葉脈をはりめぐらせたゴンドラはそれぞれ配られた花をのせて

035:昭和+二重
雨の日の結婚式に旅人は昭和の二重らせんをたどる

036:湯+流
UFOに注ぐ熱湯清いまま流されるなど許さぬ土曜

037:片思い+愛嬌
ばさばさと愛嬌度胸を投げ捨てて片思いとはするものである

038:穴+連
バイエルをせっかく連弾したいのにこのピアノには鍵穴がない

039:理想+モザイク
手の中で砕いた枯葉をモザイクとして並べれば理想の記憶

040:ボタン+ねずみ
赤いボタンだらけのぼくらだけど、あのねことこねずみみたいに暮らそ

041:障+血
小説の気障な台詞を受け流すこともできない血の週が来て

042:海+映画
一握のシャンプー泡立て昨日観た映画の海にわたしはいない

043:ためいき+濃
濃く深く長いためいき玉虫色のしゃぼんは吹いても吹いても空へ

044:寺+ダンス
あの寺の鐘はほんもの 終わらないフォークダンスの列を引き裂く

045:トマト+家元
家元がつくるトマトは心臓に似ていて早く嫁に行きたい

046:階段+練
やがて雨 あなたの春が終わるまで非常階段になる練習を

047:没+機械
May you live 機械人形クロマスがグラビアを没収した真昼

048:毛糸+熱
熱が出た次の次の日アクリルの毛糸のうさぎがおみまいに来た

049:約+潮騒
約束の叶わなかった日の夜のくるぶしにまだ潮騒がある

050:仮面+おんな
五ヶ月目おんなの臍の奥深き場所で形成されたる仮面

051:宙+鈍
鈍痛が星の闇からふりそそぐ わかる 宇宙同士だから わかる

052:あこがれ+部屋
抱き合えた日もなおきみにあこがれてわたしの部屋が真っ青になる

053:爪+墨
左手の小指の爪の7mmの深みに沈む墨汁の濃さ

054:電車+リスク
2秒後に電車は再び動き出し一斉床に散ったフリスク

055:労+日記
おにくねぎおにくの順に刺しいつか苦労は甘いと日記に書こう

056:タオル+磨
ぴかぴかにタオルで磨きあげたれば歩まん ゆつくりと鰓呼吸

057:空気+表情
細胞が夏の空気にひたされてとても素直な表情をする

058:鐘+八
きいたことないけどきみを揺さぶると一〇八つめの鐘の音色だ

059:ひらがな+矛盾
黒薔薇に矛盾を撒いて育てればひらがなとしてほころんでゆく

060:キス+とかげ
雨を待つとかげのように夕空に背伸びをすればやがて降るキス

061:論+高台
高台にやってきました微幸福論に泡立つ波間を離れ

062:乾杯+胸元
胸元に飛沫ふたりでいればいい赤いコーラの乾杯のため

063:浜+雷
雷に打たれる千の鳥千の砂浜 こぼすことなく見える

064:ピアノ+イニシャル
イニシャルを誇るピアノの前に立ちわたしはどうにか等号になる

065:大阪+水色
大阪の水色の埃の中に象はまします数百箇月

066:切+鋼
かがやきが自分のものであったため鋼の檻をざくざくと切る

067:夕立+ビデオ
二度来てはいけない道だ夕立でビデオカメラがぬれてしまった

068:杉+傘
どの傘もおひとりさま用杉の戸をあけてぞ今朝はかろやかに行く

069:卒業+奴隷
七度目の卒業を迎えてもまだ桜の花の奴隷であります

070:神+にせもの
神様がわたしの無数のにせものをコインランドリーで回している

071:鉄+追
追いかけて来るなと言うな木蓮の花片がささる鉄条網越しに

072:リモコン+海老
リモコンは蓮華畑に忘れられ海老の眼(まなこ)と等しい純度

073:像+廊
セフィロトの像の末端ぼくたちは空中回廊で出会いました

074:英語+キリン
メウチキリンノチキリンガカハイイネ ってクフ語と一応英語で言って

075:鳥+あさがお
あさがおの双葉のようなはじまりに鳥たちはもう帰りたくない

076:まぶた+降
ひとり、ひとり、頻き降る雨と雨よりもかすかな炎をまぶたで受ける

077:写真+坩堝
ループする 銀の坩堝にほほえみのきみの写真を投げ入れる春

078:経+洋
経線のある町を歩くこの足の甲にまだ太平洋の跡

079:塔+整形
整形が必要だろうねりつちの塔に秋刀魚を突き刺し光

080:富士+縫い目
220km/hで縫い目がほころんでいる 富士山のそばではいつも

081:露+イラク
昼も夜も露草色の空がありキドアイラクの戦いがあり

082:サイレン+軟
親指で軟骨を確かめてみる サイレントマナーモードの中で

083:筒+皮
ぼくたちはいつか筒にてのぞかれるかもめ 皮膚に浮き出す血管

084:退屈+抱き枕
転生を思い出すほど退屈なぼくは足で抱き枕を馴らす

085:きざし+再会
再会の約束ほどにたよりない河原を歩く 雪のきざしだ

086:石+チョーク
先生はチョーク(正しい石灰)で数字(正しい雑念)を書く 

087:テープ+混沌
黎明は焼き切るだろう 混沌の吹き込まれたるカセットテープ

088:暗+句
雪雲がきてこの町の暗がりは句点ではないものにおおわれる
  
089:こころ+歩
会うことはないきみのほうへ歩いている 雲の鱗のようなこころで

090:質問+木琴
質問をするのはやめた つぶつぶの木琴がふるのをきいていた

091:命+埋
七日間つもりつづけた雪をすくい燦然たる運命とか埋める

092:ホテル+家族
山の上ホテルなりけり掌に核家族付きたるを見居れば

093:祝+列
花はみな祝福のため空を舞う 列を離れたわたしにそそぐ

094:社会+遠
ひざ抱いて社会見学 遠近(おちこち)にただようくらげみたいな気持ち

095:裏+油
裏声(ファルセット)ミニーのように響かせて油の虹が落ちている道

096:模様+類
つもりくる書類はここは海の底だからみぞれの雪の模様に

097:話+曖昧
曖昧な話ばかりで交点の軌跡の解が不明だ先生

098:ベッド+溺
溺れるのではなく潜る 6畳のぼくたちはだだっぴろいベッドに

099:茶+絶唱
老人はやがて始まる絶唱に向けて塩茶で喉を潤す

100:終+ネット
スタートのボタンを押せばお終い、のネットに絡まっていた貝殻

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2007/01/03 (Wed) 今年もよろしくお願いいたします

あけましておめでとうございます。


新しい年のはじまりはいつも
家持のうたった「いや重(し)け吉事(よごと)」を思います。
今年も、訪れてくださるみなさんにとって
たくさんのハッピイがミルフィーユのように重なりますように。
そしてわたしのおなかがへこみますように。
(どさくさにまぎれて)


さて、おしらせです。
次回の題詠100首に合わせて、名前を改めようと思います。
他の場所で使用する名前と
短歌を発表する名前が異なるため、
そして、短歌をこれからも続けていきたいという気持ちが依然衰えないため、
わかりやすく名前を統一しようと考えました。


「西宮えり」の名は
“名前は単なる記号”という山崎ナオコーラさんの精神に基いてつけました。
新しい名は
伴風花さんのように吉画数など考えてみたいと思います。


といいつつ、もう決めてあるのですが
また機を見てみなさんに名乗れたらよいなと考えています。


なにやら気ぜわしい雰囲気をただよわせていますが
みなさんに出会えた昨年をステップにして
さらに精進したいと思います。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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2006/11/07 (Tue) コラボレーション

ややや。
田丸まひるさんの短歌と、わたくし西宮えりのコラボはこちらです。

からめる短歌ステーション・Caramel


この名前で詩を発表することになろうとは思ってもみませんでした。
うれしい誤算です。
前に前に時間を歩む姿を描きたいと思います。

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2006/11/03 (Fri) 近況です

11月が来ました
題詠の後はうたになる手前のことばのきれはし
というより感覚のきれはしを
メモもせずにストックしている状態です
こぼれてもだいじょうぶなほどの秋です。


今月は、あれとあれとあれもあることだし
またたくさんうたをつくりたいと思います。くく。


それから
だいすきな田丸まひるさんのおうたと
わたしの詩でコラボ予定です。
どうぞおたのしみにというよりわたしがたのしみです。


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2006/08/19 (Sat) 短歌自動翻訳

まひるさんがしているのを見てまねっこしたあそび。
自分のつくった短歌を、このサイトでまず英訳し、その結果をさらに和訳する、というものです。



好きだったもの。

ガーベラの咲く道だけを示されて「ごめんなさい」で始まる告白

Confession that is indicated only road where transvaal daisy blooms and starts by "I'm sorry"

示される自供、ガーベラが「私は残念であること」によって咲いて、始まる道路だけ

(道路が始まるのね……)


ねえあたしいつからあなたにあいたくてパズルをときつづけてるんだろう

It sleeps and it gets it. Meet..work out a puzzle.

それは眠ります、そして、それを得ます。 会ってください。パズルを解いてください。

(とりあえず切実だな……)


木から落ちる猿は無言でふりつもりふりつもり 朝 きょうははれです

The monkey that falls out of a tree is silently and clear weather on this day of the lying thick lying thick in the morning.

木から落ちる猿は静かにそうです、そして、朝厚い状態で横たわりながら、厚く嘘をつくのをこの日の天気から取り除いてください。

(今日は嘘をつかない日でありますように。無理だよう。そして厚い)


思い出す 深海に灯はともること あなたがとてもきれいなことを

The light in the recalled ocean : a very ..and.. beautiful thing.

リコールされた海洋における光: まさしくその。そして、美しいもの。

(リコールされた海は美しい)


やさしがる世界の光が乱反射して動けなくなる美容院

The beauty parlor that cannot move. reflect freely the pierced world and light

それを動かすことができません。美容院、自由に貫くことを世界的に反映してください、そして、火が付いてください。

(まるで岡本太郎さんですね! すてき。美容院だけど)




笑ったもの。

生きること憎みぬくこと訪れぬままばら組ではつ恋をした

Rose class Coi was done though alive Nic was seen through and it did not visit.

バラのクラスCoiはもっとも、生きていた状態でして、Nicが見られたということでした、
そして、それは訪問されませんでした。

(CoiとNicって誰! 
 いつのまにか片思いのうたになってるところが、本質をついている。)


泣かないですむ方法がこの辞書の表面積分保たれている

The method for need not the cry drips and ..surface area of this dictionary..
Tamotsu drips.

そしていずれの叫びもたらさない必要性のための方法。この辞書の表面積。
タモツは垂れます。

(こんなに細部まで和訳できているのに、たれまくり)


冬薔薇のほのおたくわえ何度でもきみが戻ってこられるように

Come back to you times of the rose of the flame savings how many in winter.

何コネが避寒するという炎の貯蓄のバラの倍を支持しに来てください。

(選挙?)


大陸がうつぶせのおなかの下で移動していく とりのこされた

The continent of lying upon face was left ..the movement under the stomach...

表面で嘘をつく大陸は残されました。胃の下の動き…

(動きが何なの! 最後まで言いなさい!!
 「表面で嘘をつく大陸」、すき。)


結論:すばらしいシステムです。

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2006/07/19 (Wed) 犬という名の猫な歌会

「犬という名の猫な歌会」
に参加します。
歌会……。
歌会ってどんなかしら。
恋ってつぶつぶいちごかしら。
たのしみです。

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2006/06/13 (Tue) お題をもらう


題詠100首blogにおじゃまして、
過去の題詠マラソンのお題を拝借してもよいかと五十嵐さんにうかがったところ
よいとのおこたえをいただいたので
借りてきました(・v・)

うれしい!!
あと100は確実にうたが詠めると
何だか保証されたような心地です。

ほんとうは自分で題というかテーマを決められたらよいのだけれど
今はまだそこまでにはいかないかもしれない自分なので。
まだ走ってもいいんだー
らららー
バイエルにまだ続きがあったようなきもち
まだまだがんばろう。
だってバイエルだもの。

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2006/06/12 (Mon) 題詠について

題詠は私にとって習作の機会だと思っています。
制限のある中で、自らの表したいことを収斂していく。
そしてうたの種をいただき、それに花を咲かせる。
もちろん、花を咲かせようと思うならば、より美しく、よりあざやかに、と考えます。
だけれど、一段落ついて思うことは
種はいただいたものであってもその花はあくまでも自分の分身なので
身の丈を超えた美しさ、あざやかさを求めてことばを並べようと思っても無理だということです。

自分の中に核があって
それは二次的創造物であったとしても紛れもない自分自身で
模倣されたものではないので
そこをしっかり見つめて詠んでいくことしかできない。
他の方の作品にたくさんふれること
短歌史に学ぶことはもちろん大切で、
その上で、
うたは自分の中におりていくことでしか生まれなくて
これらのことはあくまでもおりていくための助けとなるものだと思います。
もちろんうたには千年の歴史がありますから
そこに処していく際に、全くの無知は罪であるかもしれません。

これらのことに気づけたことが、
題詠に参加していちばんの収穫(と言う表現でよいのかな)でした。
今の私はまだ
自分がどんな花を咲かせるのかわからないままうたをつくっているところがあります。
そして、どんな花を咲かせられるのかとても見てみたい気持ちです。
いつか、ことばと自分がしなやかにそうように
私にとって短歌が表現手段たりうるかどうかも含めて
もうしばらくうたをつくってみたいという気持ちになりました。
いつかこわくなったり、壁を感じたりするまで。
そしてその時は、くるかこないか、今はまだわかりません。

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橘 こよみ

Author:橘 こよみ

短歌をつくっています。

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